【感想】データ・ドリブン社会の創発と戦略(安宅和人) 第4回目講義 慶應義塾大学
慶應義塾大学のデータ・ドリブン社会の創発と戦略(安宅和人)
第4回目講義の振り返りをやっていきます。
本講義における気づき
1)冒頭の講義
安宅先生が国の委員会で遅れるとのことで、
ヤフー株式会社の可視化推進部の原さんという方が講義された。
マーケット調査などをやっておられるそう。
2)データの特性
調査データ(意識的) ×質的(定性):インタビュー
調査データ(無意識的)×量的(定量):アンケート
行動データ(意識的) ×質的(定性):観察
行動データ(無意識的)×量的(定量):ログ
今回はアンケートに着目。
簡単なビジネス課題に触れて、アンケートデータに慣れるのが目的。
3)回答者の目線に立つ
例えば、アンケートで以下の質問を設定したとする。
『あなたは、スマートフォンをお持ちですか(○は一つだけ)』
1.持っている
2.持っていない
3.よくわからない
この3の選択肢が重要。らくらくフォンのようなものは、
果たしてスマホなのか、回答者はわからないため、その選択肢を設定しておく必要がある。
(ただ「よくわからない」の例示を出した方がより丁寧であると思う。そもそもスマートフォンがわからない、持っているものがスマートフォンか判別がつかない等)
4)アンケートは高い
アンケートの費用の肌感が今までなかった。思ったよりも高い。
■6人組のグループを2時間インタビュー×3グループやった場合(18人分のデータ)
→100万円かかる(1人分のデータ当たり55,000円かかる)
■30問の質問を1,000人に聞く
→調査会社によるが、60万円程度
(これはインターネット調査であり、7,000万人にリーチできる。インターネットを利用していない人にリーチするためには別のアプローチが必要。)
5)分析で重要なこと
分析の軸出しはデータをいきなり見ることではなく、分析対象と課題の理解から始まる。分析力を向上させるためには、解析ツールの技術でもなければ高度な数理解析手法でもない。何が課題なのかを見極める能力である。
あらゆる解析ツールは、陳腐化する(安宅先生経験談)
6)ドメイン知識
ドメイン知識が無いと、そもそもデータを理解できない。
例)DNAの塩基配列。3つの組で読むべきフレームを探さないといけない。
開始コドンと終止コドンを把握する必要がある。
7)イケていない分析に関する参考資料
イケていない分析は色々あるが、
以下の『統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)』がおすすめだそう。
以上です。引き続き、講義を見ていきます。