【感想】データ・ドリブン社会の創発と戦略(安宅和人) 第9回目講義
本日は、慶應義塾大学の安宅先生の
『データ・ドリブン社会の創発と戦略』の第9回目の振り返りになります。
第9回のリンクはこちら。↓
調査データ 3:ニーズを掴む
本講義における気づき
1)サンプリングについて
ユーザーでない人、ライトユーザー、ヘビーユーザーを正しく把握する。
割り付けを正しく行い、世の中の現象を正確データに映し込む。
これが、二段階調査の背景。
→今見ているデータは、本当に世の中を映し取ったものになっているかを考える。
2)チャート化能力を上げるには
手を動かすに尽きる。
自らがイシューとコンテキストを整理した内容を分析する。
それをチャートにする、徹底的に書き直す以外の方法はない。
3)因果と相関
強い相関があればモデルが作れる。
極端な話、因果関係がわからなくてもモデルは作れる。
一方、因果だけでは、モデルは作れない。
関係があっても、相関がないものもある。相関は線形の関係。
→ちゃんと、散布図を作ろう。
因果関係を見抜くためには、ドメイン知識が必要。
単純な相関を見るだけでは、意味を見つけられないケースは多くある。
例)BMIと死亡リスク
BMIが低すぎると死亡リスクは高い。一方、BMIが高すぎても、死亡リスクは高い。
4)相関があっても因果関係のないパターン
典型的なものは以下のもの。
■同じ条件下で発生しやすい(共通の原因がある)
・アイスクリームの売上と水難事故の数
・少年のジャンクフードの摂取と凶悪犯罪発生
■因果関係が逆
・消防車の数と火事の規模
■偶然の一致
・大気のCO2レベルと犯罪発生率
■表裏一体の現象
・気体の圧力と温度
・コイルの周りの磁場の大きさと流れる電流
■選択バイアス
・特定アプリのユーザー層だけでサービス利用の類似性
5)ビジネスで最も大切な問いは?
「本当にユーザーが欲しいものは何か?」
→どうやって考える??
そもそも市場はどこにある?
→買い手と売り手の境界。ニーズを満たすために、ベネフィットがある。
顧客のニーズを吸い上げて、求めるものを最適なカタチで提供する。
(サービス、商品、パッケージ)
マーケティングをベースにしたビジネス:マーケットとの会話
6)ユーザーを理解するためには?
→ユーザーを見る。ユーザーに聞く。ユーザーのつもりで考える。
・商品、サービスがどう使われているか?
・商品、サービス選びのカギは?
・選択のプロセスは?
#安宅先生はマッキンゼー時代に様々なマーケティングプロジェクトに参画したが、
唯一、撤退せざるを得なかったプロジェクトがある。
それは、女性用下着メーカーのマーケティングプロジェクトだった。
上記のユーザー理解の観点から、
バリューを出すことがどうしてもできなかったとのこと。
7)商品の広がり
顧客にとって価値のある全ての要因を考える。
カタチのない属性が重要。機能面では大きな差が生まれない。
機能面、感情面、人間関係面など見るべき観点は様々ある。
8)建前と本音
ユーザーの本音は、見に行かないと見えない。
アンケートだけでは見えないものもある。
2つ変数を使う。
サービスの当てあまり度と利用意向の相関を見て、ユーザーの本音を考える。
9)変化の仕方を考える
突然価値が上がるタイミングがある。
ブレイクポイントが存在するケースが有る。
何でも線形で考えてしまうクセを脱さないといけない。
10)ファインディングスのテクニック
未知かつ重要な事実。
そして、相手にとっての発見を意識するとなお良い。
以下は、相手目線で考える上でめちゃくちゃ重要。
①変化がわかる
XXXXの〇〇化が起きている
(タブレットを持つことで、PCの動画視聴時間が低下している など)
②これまでの認識を覆す
〇〇よりもむしろXXX。
(新しい認知経路は、アプリストアトップではなく、ネットまとめ)
③サービスとしての押さえどころがわかる
〇〇に加え、XXが無い限り、利用されない。
(お店探しの中心は検索。ただし、見るのは上から3つぐらいのリンクだけなので
SEO対策をしていないと意味無し。)
以上になります。
講義は全14回なので、残り5回になります。
引き続き、やっていきます!
(講義の動画がかなり重くて、途中でフリーズしてしまうケースが多くなっているのが気になる。。。動画の速度を変えてしまうと、フリーズしやすくなると思う。講義のはじめから、1倍速で講義を見るのが一番安全っぽい)